「もっと早くデザインできるようになりたい」「デザインが遅い」という課題を抱えているデザイナーは多いと思います。

効果的な解決策としては2つ。

  1. ツールを使いこなす
  2. 作業の進め方を改善する

「ツールを使いこなす」に関しては、そのまんまで、手を動かしまくってあらゆるパターンを体験すること以外に方法はありません。

この記事では、もう一方の「作業の進め方を改善する」について書きます。

結論

勘違いや不確定要素に費やす「無駄作業」を徹底的に省くことで、「無駄な時間」を削減します。
遠回りを避け、ゴールへ向かう最短ルートを目指します。

その為には、「質問」や「確認」を、これでもかと言うくらいマメに行い、早い段階でクライアント(依頼主)との意思の疎通、認識の共有をしましょう。

デザインが遅い理由

理由はさまざまありますが、大きな理由の一つとして、「作業効率が悪いから」というものがあります。

平たく言うと、作業に無駄が多いのです。

どのような場合に、無駄な作業が発生するのか。
以下、一例です。

  • 理解が甘い、曖昧なまま進行している
  • 思い込みや勘違いで進行している
  • わからないことがわからない

小さな認識のズレも、結果的に大きな違いとなります。もちろんこの場合、「戻り」が発生します。
方向性の誤った作業こそ無駄そのものです。

わずかな認識のズレでも、到達地点が大きく異なる

この問題の改善の為に、「質問」と「確認」をマメにすることを頭に叩き込みましょう。

デザイン作業効率化の改善策

わからないことは遠慮なく質問する

正しい情報が足りない」ということは、デザインの成果や効率に多大な悪影響を与えます。

デザインを正しく、かつスピーディに行う為には正しい理解、クライアントとの認識の共有が必須です。
その為には、しっかりと「ヒアリング」することが大変重要です。

適切にヒアリングを行い、デザインの「素材」にあたる「正しい情報」を漏れなく集めます。
その上で、クライアントとは「ゴールの共有」をしっかりと行いましょう。

「どこに向かうか」「どこを目指すのか」がズレていては、どうしようもありません。

確認は何度でも。「早く」「細かく」が鍵

新人デザイナーは、自分が思っているほどクライアントの意向を正しく認識できていないことがほとんどです。

確信のない点は、認識がズレている可能性大

その、言わば思い込みの状態で作業を進め、自分的にはいい感じモノができ提出したとしても、クライアントの意向(=方向性)に合っていなければ、それに費やした時間は無駄です。

少しでも不明点があったり、確信の持てない点はすぐに相手に確認しましょう。

コミュニケーションで不確定要素を解消

また、確認は「早く」「細かく」が鍵です。

確認とはつまり方向性の確定や軌道修正をする行為です。

早めに方向性を定めれば、正しいゴールに向かって作業ができます。
また、細かく確認を挟むことで、間違いには早く気づくことができ、すぐに軌道修正を行えます。

これらにより、無駄な作業時間を大幅に減らすことができます。

確認は、「早い段階」で「細かく」がBetter

まとめ

完成度 vs スピード感

新人デザイナーは間違いなく「スピード感」を重視した方が良い、というのが私の意見です。
スピード感とは、主に質問や確認、初稿やプロトタイプの提示を指します。

ざっくりと作った段階で提示(アウトプット)し、クライアントをはじめ他者の意見をどんどん聞きましょう。

スキルが未熟のうちからひとりで完成度を追い求めるのは、なかなか非現実的です。

最終的な納品物は、もちろん完成度を追い求めましょう。
ただしそれまでの制作過程では、「提示/確認/フィードバック」を、スピード感をもってグルグル回していくべきです。

クライアントとのやり取りの中にヒントがある、ただし正解は無い

正解を導き出すのがデザイナーの仕事であり、プロとしての責任です。

単純にクライアントの言うがまま、言いなりになってしまうとほぼ失敗に終わります。
「言われた通りにやる」は「作業効率アップ」とは程遠い行為です。

ヒアリングや確認を通じ、クライアントの意向をよく理解した上で、デザイナーとしての最適解を提案しましょう。